甘酸っぱくジューシーで、ビタミン、食物繊維が豊富なキウイフルーツ。香川県では、味も形も個性的なオリジナル品種を栽培しています。香川県でキウイフルーツの栽培が始まったのは昭和50年代。生産過剰になったミカンの転換作物としてでした。やがて安定して品質の高いものを作ろうと品種開発に力を入れ、個性あふれるキウイフルーツが生まれました。「香緑」「香粋」「さぬきゴールド」「さぬきキウイっこ®」「さぬきエンジェルスイート」の5品種について、県認定の生産者が心を込めて育て、糖度など一定の品質を満たしたものを「さぬき讃フルーツ」として推奨しています。
生産者のひとつ野上農園を訪ねました。日当たりのいい斜面にたわわに実ったキウイフルーツは、傷がつかないようにひとつひとつ丁寧に袋がけされています。「キウイフルーツの根はストレスに弱く、乾燥すると葉が弱るため、水はけが良く、水もちのよい深い土壌が適しているんです。当園ではオリジナルの肥料を使用し、糖度を上げるため、枝の剪定や摘果など手間暇かけて育てています」。
生産者が大切に育てたキウイフルーツは驚くほどのおいしさです。10月下旬から12月上旬にかけて出荷のピークを迎えます。ぜひ食べ比べてみてください。
甘さと酸味のバランス、果肉の食感など、香川県のオリジナル品種は多彩な味わいがあります。
家で楽しむのはもちろん、贈り物にも最適です。
キウイフルーツは収穫後に必ず追熟が必要です。追熟前の果肉は硬く白味がかり、酸味が強く、追熟すると芯まで柔らかくなり、色が濃くなって、甘く果汁があふれます。食べ頃の見分け方は、果実を縦に持ち、鼻の頭ぐらいの弾力になったら。硬い場合は冷蔵庫には入れず、常温(15~20℃の比較的暖かい部屋)で保存してください。早く食べたいときは、エチレンガスを発生させるリンゴと一緒にポリ袋に入れておくと追熟がより進みます。