冬に旬を迎えるトラフグは、フグの中でも高級魚。淡路島南部・福良港の沖では、通常2年で出荷されるトラフグを3年かけて大切に育て、「淡路島3年とらふぐ」と銘打ち、極上の味わいで人気を呼んでいます。
おいしさの秘密は、福良湾の海。プランクトンやミネラルが豊富で、鳴門海峡とつながり、早い潮流に揉まれながらのびのび泳ぎ、育ちます。水温が低いため成長速度は緩やかですが、そのぶん身が引き締まった濃い味になるのです。
現在、5業者が養殖を手がけ、唯一生産から加工販売まで一貫して行っている若男水産を訪れると、その大きさにびっくり。2年物は800g ~1㎏で出荷されるのに対し、「淡路島3年とらふぐ」は約1.5㎏にもなります。大きいと大味になりそうですが、「一気に大きくするのではなく、健康に気づかい、エサを腹八分目に与えるなどじっくり成長させるので、天然物に引けを取らないおいしさです」ととらふぐ師の店主・前田若男さん。養殖期間を伸ばすことはリスクが大きく、稚魚から育てて3年後まで成長できるのは約半分だそう。それでも「おいしいものを食べてほしい」と丹精込めて育てています。
若男水産では直売店や通信販売があり、活け締めで刺身や鍋用に調理してくれます。直売店では事前に予約するとすぐに手渡してもらえます。新鮮なのはもちろん、生産者ならではの価格ににっこり。旬は11月から3月末。淡路島内の宿やお店でも堪能できます。
住所/兵庫県南あわじ市福良甲135-46
TEL/0799-52-3561
営業時間/9:00~16:00
定休日/不定休
駐車場/あり
※店舗の営業状況は変更の可能性があります。